AIと自動化の最前線: ChatGPTとRPAの組み合わせによる効率化

こんにちは。完全自動化研究所のこさいです。僕はITエンジニア歴25年以上、RPAを触りだして7年は経っています。業務自動化にITを使うということは、かなり長い間やってきた本業ということです。

そういう中で今、僕ら庶民にもAIが触れる時代がやってきました。

当然、RPAとAIの組み合わせにも興味が湧きますね。そこで、この記事では「AIと自動化の最前線、ChatGPTとRPAの組み合わせについて」を深掘りしていきます。

それぞれの技術が持つ特性と、その組み合わせによって生まれる新たな可能性について考えていきましょう。カスタマーサポート、金融業界、マーケティングなど、様々な業界での活用方法を考えていきます。

それでは、どうぞ!

この記事を書いた人
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(株)完全自動化研究所・代表取締役社長の小佐井(こさい)
1974年生まれ福岡県出身。中学の頃プログラミングを独習し、みんなが自由で豊かに暮らす未来を確信していました。2000年からプログラマーとして現場でIT技術を身に付け、情シスに転職。多くの人がPCに時間を奪われている現状はナンセンスだと感じていました。
RPAを知り、子供の頃の理想を実現できると感じ、2017年に(株)完全自動化研究所設立。「自動化で人に自由に」の実現のためRPAによる業務自動化の書籍を6冊上梓しています。ご質問・お仕事のご依頼はこちら

ChatGPTとRPAの組み合わせによる効率化

ChatGPTとRPAの基本的な特性

ChatGPTとRPAは、それぞれ異なる特性を持つ技術です。ChatGPTは自然言語処理能力を持つAIで、人間と自然な会話をすることができます。一方、RPAは定型的な作業を自動化することができます。

整理すると

  • AIは自然言語を命令文に合わせて、処理できる
  • RPAはプログラミングした内容通りに動く

ということです。

ChatGPTとRPAの組み合わせの可能性

ChatGPTとRPAを組み合わせることで、それぞれの技術が持つ限界を補い合うことができそうですね。具体的には、ChatGPTの自然言語処理能力とRPAの作業自動化能力を組み合わせることで、RPAで自動化するより、高度で柔軟な業務自動化の可能性が見えてきます。

様々な職種、業種を例に考察してみましょう。

カスタマーサポートでの活用

ChatGPTとRPAの組み合わせは、カスタマーサポートの領域で活用されるでしょうね。

顧客からの問い合わせメールに対して、ChatGPTがメールに対して適切な返信文章を生成します。その返信をRPAがメールとして送信することで、24時間365日、迅速な対応が可能になります。

これにより、カスタマーサポートの効率化と、顧客満足度の向上が期待できます。

金融業界での活用

金融業界でもChatGPTとRPAの組み合わせが期待されます。例えば、ローン申請の自動審査システムが考えられます。

最初に顧客がオンラインバンキングポータルや専用アプリを通じて融資の申し込みを開始します。それに対し、ChatGPTがインターフェースとして機能し、顧客の質問に答えたり、必要な情報の入力を促進したりします。

ChatGPTは顧客から審査に必要な情報を提供してもらい、RPA側に渡します。RPAはこの情報をシステムに自動登録し、さらに、顧客の信用スコアを信用情報機関から取得したり、他のデータベースとの照合を行ったりします。

その結果を審査にまわします(おそらく、審査はまだ人が行う方がいいでしょう)。承認、否認の結果は、また規定の手続きによって顧客に伝えられます。この手続きもRPAによって自動化できる部分が多いでしょう。

これにより、ローンの審査時間を大幅に短縮し、顧客の待ち時間を減らすことができるのではないでしょうか。

マーケティングでの活用

マーケティングの領域はChatGPTとRPAの組み合わせの活用が取り入れやすい分野でしょう。

例えば、RPAでSNSやウェブサイトのブランドや製品に関するコメントやレビューを自動取得し、ChatGPTを用いて収集したデータから有用な情報を抽出し、その情報を基にRPAがマーケティングレポートを自動で作成することができるでしょう。

これにより、市場の動向を迅速に把握し、効果的なマーケティング戦略を立てることが可能になりますね。

小売業界での活用

顧客がWebまたはアプリケーションで商品の在庫状況を問い合わせるとChatGPTが内容を解釈し適切なパラメーターを抽出します。RPAは在庫管理システムを操作して、ChatGPTから得たパラメーターを基に該当の商品の在庫状況を検索し、ChatGPTが適切な文章にして顧客に回答する、というパターンが見えてきます。

この自動化により、商品問い合わせに対応する工数が大幅に削減できるでしょう。顧客を対象としなくても、多店舗展開している小売業では店舗スタッフからの商品問い合わせも多いので、まずは社内で利用するといいですね。

ChatGPTとRPAの組み合わせによる未来のビジョン

ChatGPTとRPAの組み合わせが、業務自動化の新たな道を開く可能性を秘めていることがわかったと思います。

  • AIは自然言語を命令文に合わせて、処理できる
  • RPAはプログラミングした内容通りに動く

AIにはアルゴリズムは組み込まれていないので、RPAにより簡単にアルゴリズムを組み込めることになりますね。

これによって、業務自動化がより進化するでしょう。RPAの登場により働き方が大きく変わった企業もありますが、AIとの組み合わせによりさらに大きな変化が期待されます。

私はRPAとAIの組み合わせによる自動化を「AIR(エアー)」と呼んでいます。AIにプロセス・オートメーションを加える、ということです。

PAIを社内に取り込む土台を作り、いち早く体制を整えた企業が伸びていくのではないかと想像しています。このサイトでは、さらにこのPAIを深掘りして研究・発信していこうと思っています。

それでは、また!