【IT部門のサポート業務】ユーザーアカウント作成補助【Power Automate for desktop 事例】

IT部門のサポート業務の一つとして「ユーザーアカウント作成補助」は、多くの企業で日常的に行われています。これは、新しい社員やチームメンバーがスムーズに業務を開始できるよう、システムやアプリケーションへのアクセス権を設定し、必要な環境を整える業務です。このプロセスは、企業のIT基盤を支える重要な役割を果たしています。

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こさい
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(株)完全自動化研究所代表のこさいです。

1) ITエンジニア歴25年超。RPA開発歴8年超
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3)RPAトレーニング動画を販売しています。
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業務の概要

  1. アカウント情報の登録
    新しい社員の基本情報(名前、所属部署、職位など)をシステムに登録します。この情報は、人事部門や管理者から提供される場合が多いです。登録された情報は、後のステップで使用されるため、正確であることが求められます。
  2. アクセス権の付与
    業務に必要なツールやシステムへのアクセス権限を設定します。例えば、メールアカウントやファイルサーバー、社内ポータルサイトへのログイン権限などがこれに該当します。この作業は、適切なセキュリティレベルを確保するために慎重に行う必要があります。
  3. テンプレートの適用
    部署や役職に応じてあらかじめ定義された設定(テンプレート)を適用し、手間を減らすこともあります。テンプレートは、標準化された作業を可能にし、作業効率を向上させる役割を果たします。
  4. 初期パスワードの設定と通知
    アカウントに初期パスワードを設定し、本人に安全に伝達します。その後、セキュリティのためにパスワードの変更を促します。このプロセスには、暗号化された方法でのパスワード通知が含まれることが推奨されます。
  5. 確認とテスト
    設定が正しく適用されているかを確認するために、実際にログインテストを行うことがあります。これにより、問題が発生した場合に早期に対応することが可能になります。

業務の課題

  • 繰り返し作業が多い
    同じような手順を複数回繰り返すことが多く、作業が単調になりがちです。この単調さが集中力の低下やミスの原因となることがあります。
  • ミスが発生しやすい
    手動入力が多い場合、タイプミスや設定漏れが発生するリスクがあります。また、作業環境や担当者のスキルに依存する場合もあります。
  • 対応時間がかかる
    新規アカウントが多数発生する時期(例:新入社員の入社時期)には、対応が追いつかなくなることもあります。このため、他の業務に支障をきたすこともあります。
  • 属人化
    特定の担当者しか手順を理解していない場合、担当者不在時に業務が停滞する可能性があります。属人化は、業務の継続性を損なうリスクとなります。

Power Automate for desktopによる解決

ユーザーアカウント作成補助の業務は、Power Automate for desktopを活用することで大幅に効率化できます。

解決方法の例

  1. フォームから情報を自動取得
    人事部門や管理者から提供された情報を自動的に読み取り、必要なシステムに入力します。これにより、手動入力によるミスを減らすことができます。
  2. テンプレート適用の自動化
    部署や役職ごとに異なる設定テンプレートを自動で選択し適用するように設定できます。この方法により、作業の均一化と効率化が期待できます。
  3. 初期パスワードの生成と通知
    セキュリティ基準に基づいたパスワードを自動生成し、安全な方法で本人に通知するプロセスを自動化します。このプロセスは、セキュリティの向上にも寄与します。
  4. エラーチェックと通知
    作業中に発生したエラーを検知し、管理者にアラートを送る機能を組み込むことで、問題を早期に解決できます。これにより、システムの安定性を確保できます。
  5. ログの記録と分析
    全ての作業ログを記録し、後で分析できるようにします。これにより、作業の改善点を見つけやすくなり、次回の業務効率向上に役立てることができます。

自動化のメリット

  • 作業時間の短縮
    繰り返し作業を自動化することで、対応時間を大幅に削減できます。これにより、他の重要な業務に集中する時間を確保できます。
  • 人的ミスの削減
    手動作業が減るため、タイプミスや設定漏れのリスクが減少します。また、エラーチェック機能を活用することで、問題を未然に防ぐことが可能です。
  • 業務の標準化
    誰が担当しても同じ手順で正確に作業を進められるため、属人化を防げます。業務の標準化は、組織全体の効率性を向上させます。
  • スケーラビリティ
    新入社員が多い場合でも、迅速に対応可能になります。特に大規模な組織では、このスケーラビリティが重要です。
  • 業務プロセスの可視化
    自動化されたプロセスは、透明性を高め、進捗をリアルタイムで把握できるようにします。

まとめ

ユーザーアカウント作成補助は、IT部門の中で比較的多くの時間を消費する業務です。Power Automate for desktopを活用すれば、この作業を効率化し、ミスのリスクを軽減しながら対応スピードを向上させることが可能です。特に、新入社員が一斉に入社するような繁忙期には、大きな効果を発揮します。

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