Power Automate for desktopのフローの途中で停止させる方法を解説します。
みなさん、こんにちは。完全自動化研究所のこさいです。フローの途中で正常終了させたいときと異常終了させたいときに分かれるので、それぞれ解説します。それでは、どうぞ!
フローを途中で停止させる方
フローの途中でフローを停止するには[フローを停止する]アクションを使用します。当アクションは[フローコントロール]アクショングループに属しています。[フローの終了]にて、正常にフローを終了するか、エラーメッセージを出力して異常終了するかを選択できます。[エラーメッセージの表示]を選択した場合、エラーメッセージを入力するボックスが表示されます。
フローを解説
正常終了するパターンと異常終了するパターンに分けて解説していきます。
正常終了する[フローを停止する]アクション
正常終了するパターンの解説をします。このパターンは「意図したフローの終了」なので、「エラー通知の必要がない」という場合に使用します。下図のフローでは選択ダイアログで「これから実行する操作」をユーザーに選択させ、[OK]がクリックされたときは、その操作を行います。選択ダイアログで[Cancel]がクリックされたときはフローを正常終了します。[Cancel]がクリックされたときはエラーというわけではないので、ただフローを停止させるだけで十分です。
異常終了する[フローを停止する]アクション
異常終了させるためには[フローを停止する]アクションで以下のようにエラーメッセージを設定する必要があります。下図の例では[最後のエラーを取得]アクションで取得したエラーメッセージを[エラーメッセージ]に設定しています。では、フロー全体を解説します。
メインフローでCSVファイルからデータを読み取ろうとしています。しかし、このCSVファイルは存在しないので、必ずエラーが発生する仕様です。[CSVファイルから読み取る]アクションの[エラー発生時]には、サブフロー[Catch]を呼び出す設定がなされています(エラー発生時の設定については「個別アクションのエラー発生時のフローを作成するを参照ください)。
サブフロー[Catch]では発生したエラーのメッセージを取得して、Outlookでメールを送信した後、フローを停止します。
ユーザーが手動で実行するアテンド型実行の場合、メインフローの[CSVファイルから読み取る]アクション実行時点でエラーが発生し、フロー監視ウィンドウで確認できるので[フローを停止する]アクションで[エラーメッセージの表示]を使うことはほとんどありません。
このフロー例のように、「エラーが発生したとき自動で誰かにメールを送りたい(エラー発生時の処理が必要)」かつ「フロー監視ウィンドウでもエラーが発生したことを確認して、リカバリーしたい」という場合は有効です。例えば、「CSVファイルが所定の場所に無くて処理ができないから、今すぐ置いてくれ」と自分ではない人に自動的に伝えたい、という場合に使えます。
エラーは下図のようにフロー監視ウィンドウで確認できるので、「この作業は失敗したな」とわかり、改めて後ほど実行すればいいわけです。
ちなみにエラー通知メールは以下のように送られてきます。もっとわかりやすくした方が伝わりますね。ここは工夫してください。
まとめ
本記事ではフローを途中で停止する方法について解説しました。正常終了と異常終了の使い方が違うことについても解説しました。
ユーザーが手動で実行するアテンド型で運用する場合、あまり異常終了させる必要はありません。本記事の例のようにエラー発生時に何らかの処理を行う必要がある場合だけです。クラウドフローからスケジュール実行する場合(アテンド型でも非アテンド型でも同じ)は、エラー発生時にブラウザーやアプリケーションを終了させる処理なども必要になってくるので、使うケースが増えてくるでしょう。
本サイトでは主にユーザーが手動で実行する無償利用のタイプを想定しているので、[フローを停止する]アクションはフローを途中で抜けるために使う、くらいの理解でまずはいいと思います。
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