完全自動化研究所の小佐井です。今回は「RPAで最初に自動化すべきこと」っていうお話をします。
RPAで最初に自動化すべきこととは?【ITエンジニア向け】
RPAで最初に自動化すべきこととは?【ITエンジニア向け】
RPAツールを導入後まずどのようなことを自動化するべきでしょうか?
一般的に言われているRPAの始め方
RPAの始め方として、一般的には以下のように言われています。
- 身近な業務をまず自動化してみようよ
- その効果を実感して段々と応用していこう
これはこれで間違いではないです。
でもこれは非ITエンジニアの方がRPAを初めて触ったときの話です。
あなたがITエンジニアだったり、情報システム部員だったりする場合、これでは満足な結果を得ることはできません。当然、周りの人もあなたにそれ相応の結果を求めてくるからですね。
「身近な業務をちょっと自動化してみようよ」っていうことだけでは、RPAツールの導入コストとか、それにかかった時間のコストに見合った成果を得ることはなかなか難しいですよね、ということになってくるからですね。
ITエンジニアならば、RPAツールを数時間触るだけで大体の使い方っていうのは把握できるはずですね。それならばそれを使って最初に何をやるのかっていうのはとっても重要になってきます。
最初の自動化でRPAっていうのが有効なツールか無用の長物かっていうのを判断されてしまうというのが現実だからですね。そのため最初に自動化する案件っていうのはよく考えないといけない。
そういう話です。
最初に自動化すべき案件
答えから最初に言っちゃうと最初に自動化するべき案件というのは「経営者の課題」です。
部署でRPAを導入するなら部門長の課題というふうなことになります。ここは応用してくださいね。そして、経営者の課題が何かっていうことなんですけどそれはもちろんその組織によって異なります。
しかし大変な課題であるってことは少ないんですよね。
例えば「資金繰りが大変で倒産しそうなんだよ」みたいな課題っていうのはもちろん大問題なんだけどそれは大問題すぎてITでどうこうなるっていう話じゃない。それに大体の問題っていうのは経営者の力で解決するわけですね。
ITにいちいち、そういうことを相談してきたりはしないですね。
だからあなたはそれを心配する必要はないです。
顕在化する経営者の課題っていうのは大体、以下のようなことじゃないですか?
- 毎日の数字が見えない
- 月の締めデータが遅い
- 間違っている
- 期末の着地地点が見えないよ
この数字が見えない遅い間違っている、だから正しい判断ができない、遅れるっていう課題感を持っている経営者の人は多いと思います。
逆に正しく判断できる土台さえあれば、あとの課題は経営者の実力次第ですから、ITで何とかするっていうことではありません。
この数字が見えないとか、遅い、間違っている、これを改善するのはITの得意分野ですね。
自動化を生かす道もここに見えてきます。
少ない労力で大きな結果を出す可能性というのがここにあるということですね。
自動化とは何か?をもう一度考えよう
まず自動化とは何かということを意識してこの問題を解いていきましょう。
自動化は「業務効率化のために行う行為」ですね。
では業務効率化って何か?っていうと、「少ない人数でより多くの仕事を行えるようにシステム全体を最適化すること」だと私は考えています。
さて最適化する場合に問題となるのがボトルネックですね。
会社全体のボトルネックは実は経営者なんですね。経営者の判断スピードとか能力以上に会社は早く動きませんし成長することもないです。
このボトルネック(経営者の課題)を最小化して(解決して)、流れを作るということが会社というシステム全体を最適化するために最も重要なことだと私は考えています。
その手助けをすることができればそれだけでRPAの導入の意義があったというふうに言えるのではないでしょうか。そう、それさえできれば本当はOKなんですね。
というわけで、このポイントをもう一度考えてほしいな、というふうに思ってお話ししました。
今回のお話はここまでです。
それではまた!